動物医薬品検査所


動物医薬品検査所

百聞は一見に如かず、とはよく言ったものである。
先日、講義の一環で「動物衛生研究所」「農林水産省動物医薬品検査所」へ見学に行った。
動物衛生研究所
http://niah.naro.affrc.go.jp/index-j.html
農林水産省動物医薬品検査所
http://www.nval.go.jp/
動物衛生研究所は独立行政法人で、牛、豚、馬、鶏等の家畜の病気やその予防等を研究している機関である。僕自身、何回か行ったことがあるし、大学の教官に動物衛生研究所で研究していた人もいるので、どんなことをやっているかは知っていた。(もちろん、病気の詳細については非常に勉強になりましたが)
だが、農林水産省の仕事についてはあまり知らなかった。どうせ書類等の事務仕事ばっかりなんだろう、ぐらいにしか考えていなかった。
ところが…なのである。
動物医薬品検査所に行って分かったのだが、実際は通常業務のほかにいろいろ研究とかもしていて結構面白そうなのだ!
HPの言葉によると、動物医薬品検査所の目的と業務は以下である。
<目的>
動物用医薬品は、家畜、家きん、養殖魚等の専ら動物の疾病の診断、予防、治療等を目的として使用され、安全な畜・水産物の生産性の維持向上に、更には犬・猫等の愛玩動物の健康の保持にも寄与しています。さらに、人畜共通伝染病の防除を通して公衆衛生の向上にも極めて重要な役割を果たしています。
 動物医薬品検査所(当所)は、これらの動物用医薬品が有効かつ安全であり、その役割を確実に果たしうることを確認するため、医薬品の開発、製造(輸入)、流通及び使用の各段階にわたり、広範な業務を通して動物用医薬品の品質確保に貢献しています。
<業務>
1.動物用医薬品の品質等の確保
2.動物用医薬品の承認審査の充実等
3.食の安全確保と危機管理対策
実際に行ってみて、ワクチンの国家検定等の話から動物用医薬品の承認の流れや今行っている研究まで興味深い話が盛りだくさんだった!
話は少し変わるが、彼らの研究の話で、恥ずかしながら初めて「アプタマー」のことを知った。
アプタマー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%97%E3%82%BF%E3%83%9E%E3%83%BC
アプタマーとは特定の分子と特異的に結合する核酸分子やペプチドのことである。
例えば、RNAは独自の形に折りたたまれて存在している。中には特定の物質や部位に結合できる形を持つRNAが存在する。人工合成したRNAから目的に合うRNAを見つけ出し、それを薬や検出に利用しようというのである。
今ではPCR法の確立等により、DNA,RNAは大量に増幅可能である。なので、従来の「抗体」より簡単に大量生産が可能なのだ!さらに、抗体より親和性が高いものが存在することと、小さいという利点がある。
ここで聞いた研究の話では、このRNAアプタマーによりある病原性物質をより高感度に、サンプルが微量でも検出可能にすることができるようになったというもので、聞いていてちょっと興奮した。
そんなわけで、今回の件も含め農林水産省の仕事もなかなか面白そうと思ってきた今日この頃。…もう遅いのだけど。。。1,2年前にこんな見学をしていたら、農水の試験でも受けたんだろうなぁ~
百聞は一見に如かず!
来週は横浜の動物検疫所!楽しみ!

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