2022/3/25-26 実習生の受け入れ(第3号)


3人目となる実習生の受け入れをしました。今回は日本大学の5年生で、産業動物臨床を希望されているとのこと。NOSAI千葉の事をたくさん質問されました。赤裸々に質問に答えると共に、産業動物臨床の経験を積むのに良い職場であることはしっかりアピールしました。

実習期間はわずか2日でしたので、受精卵移植や繁殖健診を通じて、僕の仕事の仕方を中心に見てもらいました。大変ではあるけれど、産業動物臨床と研究を同時に行うという選択肢もあるんだということが分かっていただけたかと思います。

無事に良い就職先を見つけ、産業動物獣医師として活躍されることを願っています。

2022/3/7-13 獣医学科の学生の受け入れを行いました(第2号)


動物病院を開業してから、二人目の実習生の受け入れを行いました。(ちなみに、一人目の実習生は私の娘です。)今回の実習生は、日本大学の獣医学科の3年生でした。

大動物の実習はまだまだ経験が少ないそうで、直腸検査と超音波画像診断の所見をたくさん見てもらいました。また、多数の人工授精と受精卵移植に加えて、正常な分娩過程も内診でき、さらにNOSAIの蹄病治療も見学し、症例も豊富でした。


高解像度の超音波診断装置を導入しているので、多数の動画を見てもらうと画像診断は感覚的にすぐに分かるようになりました。

さらに、埼玉県への牧場視察、おからサイレージの作成現場の見学にまで同行してくれたので、広い視野で酪農を学ぶ機会になったのではないかと思います。これらの実習の経験が、今後の学習や将来の決断に少しでも繋がってくれたら嬉しいです。


僕は、臨床、研究、教育の実践を現場で行いたいと思い動物病院を開業しました。これからも実習生の受け入れは積極的に行っていきたいと考えています。興味のある方は、お気軽にご連絡ください。

2022/1/14 NOSAIを退職し、動物病院を開業しました


もうご存知の方も多いかとは思いますが、NOSAI千葉を退職しました。この職場では、酪農、診療から採卵まで様々な事を学んできました。

さて、退職後にどうするかについてですが、牛の繁殖に特化した動物病院を開業しました。生産獣医療も提供したいという願いを込めて、石山生産獣医科という屋号を付けました。さらに、東京大学の研究員も兼任し、引き続き臨床繁殖学の研究も続けます。

不安定な立場になりますので、ご支援いただけると嬉しいです。

12/9 蹄病三連星


久しぶりに蹄病三頭連続で診た。そしてどれも違う病態であった。

1頭目、治療前。

1頭目、削蹄後。趾皮膚炎からの病変が蹄底まで波及していた。内蹄にブロックをして終了。

2頭目、治療前。

2頭目、治療後。白帯病であった。患部から膿が噴出した。

3頭目、治療前。

3頭目、治療後。趾間が裂開し、趾間皮膚炎となっていた。

2021/12/3 2回目の関節切開術も治癒した話


F1子牛における開放性の感染性関節炎に対して関節切開術を行い、結果的に治癒した。ぜひ参考にしていただき、恐れずに手術をチャレンジしていただきたい。


左前肢の手根関節が腫脹し、すでに膿汁を漏出していた。傷口から指を挿入すると、関節に達していた。この時点で、即関節切開術を選択した。


大学の先生方からの助言から、患部への縦切開を選択。水道水を延々と流しながら手術を行った。


明らかな異常部位をメスや鋏で切除していくが、今回もだんだんと正常と異常の境が分からなくなってきた。とにかく、全ての組織をできる限り切除した。関節腔内も切開し、屈曲させて内部を徹底的に洗浄した。奥の方にフィブリン塊等が析出しており、鉗子を使いながら完全に除去した。


関節腔は縫合できるものは無いため、そのままにして皮膚のみを縫合した。欠損した皮膚の部位を広く切りすぎたため、縦切開でも一部皮膚が寄らず、そのままキャストで固定した。7日間抗生物質を継続しつつ、このまま約10日様子を見た。


キャストを除去すると、上下の縫合は融合していたが、皮膚が寄らなかった部位は肉芽が形成されていた。抜歯して、肉芽の部分は洗浄し、キトサン製剤を塗布し、再度キャスト固定した。さらに約10日様子を見ることにした。


キャストを除去すると、肉芽はさらに盛り上がり不潔な感じは全くない。負重も全く問題ないため、患部を洗浄し、キトサン製剤を塗布し、綿花包帯のみを行った。さらに約10日様子を見ることにした。


包帯を除去すると、皮膚の再形成がさらに進んでいた。負重も問題ないため、このまま様子を見ることにした。患部を屈曲させると、可動域は狭く折り曲げることはできないが、治癒したと言って良いレベルであろう。


この関節切開術は、関節固定術と共に外科の教科書に載ってはいるが、日本での症例報告は少なかった。大学の先生が推していたのでやってみているが、これで2戦2勝。こんなにひどい関節炎が治るなんて、ビックリ仰天。今年一番の驚き技術であった。ただ、印象としては、関節切開術というよりは関節内クリーニングという感じ。